私の大好きなブラジルについての記事第一号です。
2016年のオリンピック開催時にも、リオの治安問題が話題になりました。
私がブラジルへ出発前に「リオデジャネイロに行く!」というと、たくさんの人に心配されました。
「リオは危険だよ、犯罪がそこらじゅうで起こってるって。」
「テレビでリオの治安の悪さについて放送してたけど、酷かったよ。」
ネットで調べてみたりすると、リオには 危ないから行くな!
なんて感じの情報が見つかります。
少し不安を抱きつつ、リオ付近で1ヵ月以上滞在した私。
女一人でリオをうろうろしてみた私が、肌身で感じた治安情報を紹介します。
リオデジャネイロ基本情報
リオデジャネイロ市はリオデジャネイロ州の中心都市、州都です。
リオデジャネイロと一般的に認識されているのは、リオデジャネイロ市のこと。
人口は700万人ほどといわれ、サンパウロに次ぐブラジルで2番目に人口の多い都市。(2018年現在)
山と海が融合する風光明媚な景色が有名で、ブラジル最大の観光都市でもあります。
旅行者が遭いやすい被害
スマートフォンが狙われる
ブラジル全土で当てはまることですが、スマートフォンが狙われます。
ブラジルでは、スマートフォンが高値で売買されており、特にiPhoneは高値で売れるため、狙われやすいです。不用意に道端でスマホを取り出すのは危険です。これは、カメラにも同様に言えることです。
私は、スマホを路上で使っていると、現地の人に注意されました。
道や時刻表の確認のために、スマホを取り出して確認することがありました。良くないとはわかっていても、どうしても道がわからなくなったりして、少しだけと思ってしまいました…。
すると現地の人に呼び止められ、厳しい(真剣な)表情で警告されることが何度かありました。身振り手振りや片言の英語で、スマホを路上で取り出さないように、スマホで確認しなくていいように、紙にメモをしておきなさい。と指導されました。
そのときはそれでも注意しているつもりでしたが、今考えると、かなり油断していました。とういか、甘く見ていたと思います。
そんな甘さが、結局スマホを盗られてしまうことに繋がりました。。
(これはリオで起こったことではないので、別記事で紹介します。)
スマートフォンを失ってしまうことも大きな痛手ですが、こういった行為がスマートフォンを失うこと以上の危険を引き起こすことがあります。
スマートフォンを奪われるだけでなく、身の危険を脅かす事件に発展するかもしれないということです。
私のように、ポケットから気づかない間に盗まれていたということであれば、手元から無理やり奪われる、殴って奪われていったということではないので、まだいいと思います。
しかし、スマートフォンを奪うために怪我をさせられたり、最悪の場合、殺されてしまうことさえあります(実際にスマホを盗られるだけでなく、抵抗もしていないのに殺されてしまったという事件が起こっています)。
道端で利用する行為自体が、スマホを奪われる危険性だけではなく、犯罪者を引き寄せることになってしまうのです。
夜の出歩きは危険
犯罪発生率は、夕方以降、夜の間が非常に高いです。
夜の不要な外出は避けましょう。特に10時以降。
ただし、パーティ大国のブラジルでは、夜の外出を完全に控えることは難しいかもしれません。特にカーニバル開催時は、夜から朝にかけて行われるカーニバルを外出せずに楽しむことは不可能でしょう。
その場合は、夜の街は危険だとしっかり心得たうえで、できる限り室内(レストランやバー、クラブ)に留まり、帰りは宿までタクシーを利用するなどします。
地下鉄駅構内や車内でも、昼間以上の注意は必要です。
(リオのカーニバル攻略については、別記事で紹介します。)
カードスキミング被害
キャッシュカードのスキミング被害が多発しているようです。
後からわかったことでしたが、私もスキミング被害に遭っていました。
見覚えのない出金記録に気付き、カード会社に連絡して事なきを得ましたが。
カードの管理には十分気をつけていましたが、ATMでのスキミングは全く予想していませんでした。
あとから調べて、リオでスキミング被害が多発、特に空港のATMは危険、ということを知りました。空港のATMを利用したので、それが原因だと思います。
引き出し口座に必要以上の金額を入れておかないことも、被害を小さくする対策の一つです。
スキミングのみでなく、現金を下ろした後を狙う出待ち強盗にも注意が必要です。
ATM利用は、最低限に。人の多い時間帯は避ける。不審者を見かけたら、利用しない。
それでも被害に遭ったときは、身の安全を優先して抵抗はしません。
公共交通機関の利用
さて、旅行者が気になることの一つが、現地での移動方法だと思います。
リオでの移動はどうすべきでしょうか?バスや電車に乗っても大丈夫?
地下鉄
リオ市内には地下鉄が通っており、比較的安全です。
安い、快適、わかりやすい(英語標記あり)と3拍子揃い!
チケットを駅の券売機で購入するか、プリペイド式のメトロカードやリオカードを利用。
料金はR$4.3です。(2018年6月現在)
私は何度も利用しましたが、危険な雰囲気は全くありませんでした。
ただし、混雑時はスリやひったくりには注意が必要。ドアが閉まる直前が狙われやすいです(ひったくった後、すぐに降車して逃げる)。
トラム(路面電車)
photo credit: a l o b o s Tranvia Citadis Rio de Janeiro 2016 via photopin (license)
2016年リオデジャネイロオリンピックに合わせて、新しく運用されたトラムは、とても綺麗で快適です。現地名は「VLTカリオカ」。
トラムは市内中心部の一部しか走っていないので、あまり利用することはないかもしれませんが、セントロエリアの名所めぐりには便利です。
また国内線の便が発着するサントス・ドゥモン空港へのアクセスに便利。
トラムに乗るには、リオカードを購入する必要があります。リオカードは駅の機械で購入可能で、デポジットのR$5程度が必要です。
市内の路面を走るので、暑さと危険を回避しながら市内エリアを見学する、アトラクション感覚での利用もおすすめ!
バス
地下鉄やトラムが運行していないエリアや、リオ市外に出ると公共交通機関はバスのみです。
エアコン付きのバスとそうでないバスがあります。料金は、バスの行先によって異なり、窓やドアに料金が示されています。交通機関のカードか、乗車時に現金で払います。
安く移動できますが、渋滞に巻き込まれることもあるので、時間に余裕をもって利用します。
注意点
- バス待ちの混雑でのスリ、ひったくり。特に大きなターミナルで発生しやすい。
- 車内でも、スリに狙われることがある。居眠りしている隙を狙われる。
- 停車時にバスの外から手に持ったスマホが狙われることも
降車場所を誤って危険なエリアで降りてしまわないように気を付けます。
慣れるまでは、別の交通手段を利用するのがいいかもしれません。
私はバスの利用で窃盗や、危険な目に遭ったことはありませんが、
バスの運転が荒くて、立ち上がった時に車内で転んだことがあります。笑
そんな隙も狙われるかもしれないので、注意してください。
タクシー
リオ市内、特に観光客が集まる場所では、タクシーをたくさん見かけます。
タクシーが最も安全な移動方法だと言われています。
流しのタクシーを利用するときは、車体の社名明記、運転手の身分証が提示されているか確認しましょう。
Uber(ウーバー)
Uber(ウーバー)は、ブラジルで旅行客にも地元民にも広く利用されています。
言葉がわからなくても使えるので、旅行者にはありがたい存在です。
Uberを使ったことがある人ならわかると思いますが、行先入力もオーダーも支払いもすべてアプリ内で完了します。ドライバーと話す必要は基本的にありません。
タクシーのように使えて、タクシーよりも格安なのでおすすめ。
オーダーするのにスマホを使う必要がありますが、路上でのスマホの扱いには十分注意してください。
エリアガイド
ビーチエリア
コパカバーナビーチやイパネマ等の海岸エリアは、地元民も観光客も集まる賑わったエリアです。
比較的安全なエリアだと言われており、昼間は突然襲われたり、命の危険に合う可能性は低いです。
ただし、置き引き、スリ、ひったくりの多発エリアです。貴重品は持って行かないことが一番ですが、荷物の管理には注意します。
日が暮れた後は、人通りも少なくなります。夜の出歩きはおすすめできません。
カーニバル時期は、夜もパーティで賑わいますが、そこに気の緩んだ観光客や地元客を狙った犯罪が起こっているのも事実です。
深夜のビーチで、強盗発生現場を目撃しました。旅行者とみられる男性が、少年集団に追いかけられ、持っているものをすべて奪われていました。少年たちは、次々とターゲットを変え、強盗しているようでした。
カーニバル期間のパーティ後の人だかりが減ってきていた頃でしたが、まだ少なくない人たちがビーチに残っていました。少し前までは、音楽も流れ平穏な空気が流れていましたが、一瞬で空気が変わり、恐怖に包まれました。
人通りが減ってくる前には帰路につきましょう。
セントロエリア
セントロエリアにも観光スポットが点在しています。
大通りや駅周辺は人通りが多く、スーツを着たビジネスマンの姿も見かけます。
昼間の観光地や大通りは、比較的安心して歩けます。
ただし、ひったくりが被害が多く報告されており、人のまばらな裏通りや、夕方以降の時間帯は、強盗が発生しやすいです。
北部
市内中心部とガレオン国際空港を結ぶ高速道路周辺に多くのファベーラが存在し、犯罪多発エリアの一つです。
北部には、目立った観光スポットはなく、観光客が訪れることはあまりないエリアです。
不用意な立ち入りは避け、訪れる必要がある場合には、危険エリアに誤って立ち入ってしまうことのないよう、事前の場所を確認しておくなど、十分な注意が必要です。
ファベーラについて
ファベーラとはいわゆるスラム街です。
特にリオデジャネイロ市内には、1,000を超えるファベーラが存在するといわれており、市内各地に点在しています。
最近では、治安が回復傾向にあるファベーラもあり、ファベーラに立ち入るガイドツアーもあります。
しかし、ツアーで訪れるような、比較的治安のいいファベーラはごく一部で、
個人では、絶対にファベーラに近づいてはいけません。
脅すようですが、これは必ず守るべきです。
迷い込んだ観光客が殺されてしまうという事件も起きています。ファベーラは現地の人間も近づかない場所です。
ファベーラについて詳しくは別の記事で。
まとめ
残念ながら、リオ旅行を控えている方に、全然心配はいらないよ!とは言えません。
ですが、私が行ってみて思ったのは、噂ほど怖くなかったな、ということです。
恐怖心を煽るような危険な側面ばかりが、紹介されていますが、出会うブラジル人はみんなとても親切です。私は道に迷って何度も助けられましたし、道案内もしてもらいました。
むやみに怖がる必要はないです。十分に事前リサーチや対策をしたうえで、リオを楽しんでください。
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